美術品の市場 - 価格決定
一般的に、美術品の材料となる石材や絵の具自体は、完成した作品に比較してずっと安価である。また、美術品の価格が大きく異なることを労働投入量から説明することはできない。美術品の価値は、潜在的な買い手や専門家の評価に依存している。この価値評価は、3つの要素から成る。
1.社会的価値:美術品を所有することによって得られる社会的地位。芸術家は、「芸術資本」を持っているといえる。
2.芸術的価値:同時代の他の作品の中での地位や、後世においての重要性。
3.作品の価格推移:買い手が作品を再び売りに出すことを予定した場合、これまでの取引価格の推移が重要になる(寡占的市場構造を前提にしたとき)。
また、3種類の経済主体が価値決定に関わる。
1.画廊の所有者やミュージアムの館長といった特定の専門家
2.美術史家のような専門家
3.投資対象として作品を購入する買い手
参照:Wikipedia「文化経済学」